海外情報誌_ARDEC

ブルキナファソ 写真提供:JICA/飯塚明夫
(ブルキナファソ 写真提供:JICA/飯塚明夫)


海外情報誌 “ARDEC”について
 本誌は農業農村開発に関する世界の新しい情報を読者に提供し、海外協力への理解を深めていただくために、平成6年度から1年に3回、平成17年度から2回発行しているものです。
 ARDEC(アルデック)とは、本誌の発行所である一般財団法人日本水土総合研究所(The Japanese Institute of Irrigation and Drainage : JIID)海外農業農村開発技術センター(Overseas Agricultural and Rural Development Center)の略称ですが、農業土木技術者全体の情報誌として位置づけていることから、農林水産省、国際協力機構、国際農林水産業研究センター、農業農村工学会のご協力により編集を進めております。

スリランカ 撮影:早瀬史麻/JICA
スリランカ
写真提供:JICA/早瀬史麻

東京大学 大学院農学生命科学研究科 教授 溝口 勝

 「新技術の普及」は「人」に依存する。大切なのは人材育成である。その技術の価値を正しく理解し、そのスキルを熱心に習得し、その利用法を丹念に地元の人々に伝えていく人や組織が重要である。本稿で紹介したインドネシアとフィリピンの例でいえば、著者の研究室に滞在していた留学生がフィールドモニタリングシステム(FMS)普及のキーパーソンになってくれた。帰国後、彼らは同僚や地元農家と協力しながら、地域の特色に応じてFMSを活用している。私は彼らが困ったときに、時々、メールで相談に乗っただけである。FMS開発に関係するプロジェクトが一通り終了し、私の予算もなくなった現在、彼らにとっての課題は、壊れたセンサーの交換やメンテナンスにかかる維持費の確保である。

  発展途上国におけるFMSの利用は、今後、ますます増えていくものと思われる。本稿を読んで興味を持った方が、FMSを活用して、途上国の農業・農村開発に貢献することを期待したい。

タンザニア 撮影:久野武志/JICA
タンザニア 
写真提供:JICA/久野武志)

国際援助における先端技術利用の現状と課題


                 ARDEC 企画委員長 松浦良和
   東京大学 大学院 農学生命科学研究科
                        教授 二宮正士
   国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
           地球観測研究センター 研究開発員 大吉 慶
                    計画マネージャ 金子 豊
        宇宙利用統括付 ミッションマネージャ 祖父江真一
    国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター(JIRCAS)
                     社会科学領域 内田 諭
   株式会社パスコ 中央事業部農地情報公開システム推進室
                       主任技師 三谷 歩
   NTCインターナショナル株式会社
               社会基盤開発部 技師 菊池翔太朗
                  技術部 主任技師 小林維円
                       技師補 若林慶太
                           岡本晴菜
海外および国内の農業・農村に関連する、新しい視点や情報をお届けします。
ケニア 撮影:久野真一/JICA
ケニア 
写真提供:JICA/久野真一
INFORMATION
                   元駐チェコ大使 熊澤英昭 
BOOK INFORMATION
 土屋信行 著 
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