事業概要

若手かんがい排水技術者フォーラム(日本ICID協会 WG-YPF)



1.ようこそ

 現在、世界の穀物生産はかんがい農地によって支えられおり、今後ますます農業への水需要が増加すると言われています。一方、地球温暖化に伴う気候変動や世界の人口増加、ロシアのウクライナ侵攻や新型コロナウイルス感染症の発生を契機とした食料安全保障上のリスクの増大に伴い、水資源量がさらに逼迫することが予想されており、水問題の解決は国際的に解決すべき最重要課題の一つとして広く認識されています。
 このような背景から、かんがい排水分野では、生産の場としての農地だけでなく、水利システムとしての用排水路の整備や管理、ダムや河川での治水と多目的な水利用、そして自然との共存を実現する持続的開発などの多様なテーマを取り扱っており、その解決には圃場〜地域〜地球のマルチスケールでの取り組みが必要です。その際、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の達成に資するグローバル・パートナーシップが基盤となります。具体的には、豊かさを追求しながら、地球を守るための分野横断的なアプローチやこれらの活動を強力に牽引するリーダーシップが求められます。
 International Commission on Irrigation and Drainage (ICID)が1993年に設立したWorking Group on Young Professionals Forum (WG-YPF)は、かんがい排水分野の若手技術者のための国際的な経験・交流の場を用意することに加え、国内外の専門家との意見交換等により若手技術者のかんがい排水および自然環境に関する技術水準の向上等を目的とした国際プラットフォームです。2014年からはICID Young Professional’s e-Forum(IYPeF)として、LinkedInグループ等を活用しながら、より門戸を広げた幅広い活動を展開しています。
 かんがい排水分野の更なる発展を目指して、技術開発や人材育成等に関する知識提供や情報収集、人的ネットワークの構築等のために、皆さんの参加をお待ちしています。

日本ICID協会WG-YPF代表 宮津 進

2.日本ICID協会 WG-YPF

 日本ICID協会では、ICIDにおけるWG-YPFの設立を受け、日本国内における若手かんがい排水技術者の活性化を目的として、日本ICID協会内にもWG-YPFを設立しました。WG-YPFのメンバーの条件は、(1)40歳以下であること、(2)日本ICID協会の会員であること等です。毎年1回開催される農業農村工学会大会講演会に合わせて、定例会議を開催しているほか、2006年からは「若手かんがい技術者による海外事業・研究に関する事例報告会」を開催し、現在では勉強会と称し、見学会も併せて開催しています。2016年と2017年には、農業農村工学会全国大会での企画セッションにおいて、水資源や持続的開発等に関する情報交換と議論の場を設けました。今後も機会を見つけて、同様な活動を企画したいと考えています。


3.メンバー

日本ICID協会 WG-YPF会員名簿 (2025年度)

2025.4月

氏名

専門

所属

役職

代表

宮津 進

かんがい排水

新潟大学 農学部 自然科学系

准教授

副代表

浅田 洋平

水理学

東京農工大学大学院 農学研究院

准教授

副代表

田澤 諒一

かんがい排水

一般財団法人 日本水土総合研究所
NTCコンサルタンツ株式会社

研究員

 

明瀬 一真

 

農林水産省 農村振興局 設計課 海外土地改良技術室

係長

 

赤羽 澄香

 

東京農工大学 農学部

学生

 

石口 武

 

新潟大学大学院 自然科学研究科

学生

 

石田 宰

 

在ガーナ日本国大使館

 

石原 佳紘

 

新潟大学大学院 農業水利学研究室

学生

 

伊藤 真帆

 

農林水産省 農村振興局 整備部 設計課 企画班

係長

 

井上 慶士

 

近畿大学大学院 農学研究科

学生

 

井上 祐樹

 

新潟大学大学院 自然科学研究科

学生

 

伊牟田 壮

 

東京大学 農学部 生物環境工学専攻水利環境工学研究室

学生

 

大倉 芙美

水管理

国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター
農村開発領域

研究員

 

大塚 健太郎

 

岐阜大学大学院 連合農学研究科

学生

 

大塚 康平

 

近畿大学大学院 農学研究科

学生

 

岡山 貴史

 

近畿大学大学院 博士課程

学生

 

小川 洸生

 

東京農工大学大学院 農学府

学生

 

小田 広希

 

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 国際協力学専攻

学生

 

笠原 太一

 

東京農工大学大学院 連合農学研究科

学生

 

鹿志村 拓歩

 

新潟大学大学院

学生

 

片山 裕貴

 

近畿大学大学院 農学研究科

学生

 

金子 貴信

 

新潟大学大学院

学生

 

北 基

 

株式会社 三祐コンサルタンツ

主幹

 

倉澤 加奈恵

 

筑波大学理工情報生命学術院生命地球科学研究群
生物資源科学学位プログラム

学生

 

厚東 七海

 

東京農工大学

学生

 

小嶋 創

防災・減災

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
農村工学研究部門

研究員

 

坂倉 陸大

 

新潟大学大学院

学生

 

笹 孝明

国際連合食糧農業機関(FAO)

 

眞田 怜奈

近畿大学大学院 農学研究科 自然資源管理学研究室

学生

 

嶋田 愛

 

農林水産省 近畿農政局

 

謝 文鵬

 

東京大学 生産技術研究所 特別研究員

学生

 

正垣 良健

 

新潟大学大学院

学生

 

進藤 綾乃

 

東京農工大学 農学府 農学専攻食農情報工学コース

学生

 

田畑 俊範

環境水理

九州大学 大学院 農学研究院

助教

 

出井 宏樹

かんがい排水

NTCコンサルタンツ株式会社
東京支社技術部

課長補佐

 

豊田 理紗

 

岐阜大学 自然科学技術研究科 生物生産環境科学課程

学生

 

中山 慶祐

かんがい排水

農林水産省 農村振興局 整備部設計課
海外土地改良技術室 海外技術班

係長

 

中山 朝葉

東京農工大学

学生

 

長谷川 雄基

材料・施工

独立行政法人 国立高等専門学校機構 香川高等専門学校

助教

 

濱口 丞

東京大学 農学部・生物環境工学専攻水利環境工学研究室

学生

 

濱野 未歩

筑波大学大学院 理工情報生命学術院生命地球科学研究群
(博士前期課程)生物資源科学学位プログラム

学生

 

福重 雄大

水利学

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
農村工学研究部門 水利工学研究領域 沿岸域水理ユニット

研究員

 

藤森 駿輔

東京農工大学大学院 農学府 農学専攻食農情報工学コース

学生

 

星野 裕輝

東京農工大学大学院 農学府 水資源計画学研究室

学生

 

松原 陽

東京農工大学

学生

 

水口 芽和

東京農工大学 水資源計画学研究室

学生

 

光安 麻里恵

かんがい排水

株式会社 三祐コンサルタンツ

主幹

 

山ア 雄翔

東京農工大学 農学部

学生

 

山下 裕貴

一般財団法人 日本水土総合研究所

主任研究員

 

山根 春奈

近畿大学 農学部

学生


※代表と副代表以外は五十音順

4.定例会

定例会では、YPG活動等の報告や今後の活動方針について話し合いが行われます。
以下は令和6年度に開催された定例会の議事です。



令和6年度 日本ICID協会 WG-YPF 定例会
(
若手かんがい排水技術者フォーラム作業部会)



開催日時:令和6年9月11日(水)13:00〜14:00
会  場:

弘前大学文京町キャンパス 総合教育棟
農業農村工学大会(青森)第2会場(302)


議事次第





1.開会挨拶(日本ICID協会 奥田会長)

2.議事
  (1)報告事項
    1) 会員動向(令和6年度YPF会員名簿)
    2) ホームページの更新
    3) 勉強会結果報告(第18回、第19回)
    4) かんがい排水分野の国際的な議論において活躍できる人材育成プログラム
    5) 国際会議等のスケジュール

  (2)審議事項
    1) 令和7年度勉強会の開催について(開催時期・テーマ・発表者の案等)

  (3)その他

3.閉会挨拶(宮津代表)


5.若手かんがい排水技術者のための勉強会

 2006年の第3回国内WG-YPF定例会議において、ICID若手技術者・研究者の活性化に関する議論になり、当時のメンバーの所属が大学と研究機関に片寄っていたことから、コンサルタントやゼネコンなどの広く海外で活躍している民間企業の技術者も巻き込んで活動すべきという結論に至りました。その手段として、海外における農業土木に関するプロジェクト、技術協力、試験研究等の事例や体験についての情報交換を行うとともに、若手技術者間の交流を深め、今後の我が国のかんがい排水分野の技術力向上と各種事業の発展に資することを目的とした意見交換会の開催が決まりました。そして、2006年より、「若手かんがい排水技術者による海外事業・研究に関する事例報告会」を開催しています。2008年からは、事例報告会に併せて、「かんがい排水に関する勉強会」を開催し、若手かんがい排水技術者が海外の事業・研究に携わる上での課題を整理し、それ克服するためには何をすべきかについて、農業農村開発分野の大先輩に講義頂くとともに、意見交換を行う機会を設けています。

2025年度ICIDアジア地域会議・第75回国際執行理事会帰国報告会及び第20回若手かんがい排水技術者のための勉強会(YPF勉強会)(2025年3月7日)
2024年度第19回 若手かんがい排水技術者のための勉強会(2024年8月1〜2日)
2023年度ICID帰国報告会及び第18回若手かんがい排水技術者のための勉強会(2024年1月29日)
2022年度第17回若手かんがい排水技術者による勉強会(2023年1月13日)
2022年度第16回若手かんがい排水技術者による勉強会(2022年10月26日)
2020年度第15回若手かんがい技術者による勉強会(2021年2月10日)
2019年度第14回若手かんがい技術者による勉強会(2019年12月6日)
2018年度第13回若手かんがい技術者による勉強会(2018年11月30日)
2017年度第12回若手かんがい技術者による勉強会(2017年12月19日)
2016年度第11回若手かんがい技術者による勉強会(2017年1月12日)
2015年度第10回若手かんがい技術者による勉強会(2016年1月12日)
2014年度第9回若手かんがい技術者による勉強会(2014年12月11日)
2013年度第8回若手かんがい技術者による勉強会(2013年12月18日)
2012年度第7回若手かんがい技術者による勉強会(2012年12月17日)
2011年度第6回若手かんがい技術者による勉強会(2012年2月27日)
2010年度第5回若手かんがい技術者による勉強会(2010年12月9日)
2009年度第4回若手かんがい技術者による勉強会(2010年2月3日)
2008年度第3回若手かんがい技術者による勉強会(2008年12月17日)
2007年度第2回若手かんがい技術者による勉強会(2007年12月10日)
2006年度第1回若手かんがい技術者による勉強会(2006年12月6日)







(C)日本 ICID 協会