編集後記
暗黒大陸。これは、すごいコトバです。白人にとってはよく分からない奥地、未開文明に暮らす現地人。そのような意味から生まれたものです。イギリスの宣教師にして探検家のリヴィングストンが、アフリカの奥地の踏査を始めたのが19世紀半ばです。
今日の我が国ではもはや死語といえます。しかし、依然としてかつての宗主国との社会経済的つながりは強いものがあります。今号ではそのことが指摘されています。私たちには、アフリカにおける宗主国・植民地という歴史がありませんので、きわめてニュートラルに接することができます。
アフリカ大陸も中東の一部から南アフリカ共和国まで、気候風土もさまざまで食料生産力も異なっています。ただし、おおよそ食料不足状態にあるといえるでしょう。かなり深刻な地域も少なくありません。日本の優れた稲作技術を現地に適したかたちで役立てて、食料供給のいささかの安定化に貢献できないものかと考え、特集してみました。コメを世界の食料供給レベルで、今後も取り上げることを検討しています。
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