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本文22ページ参照 出所:農林水産省 2001 日本水土図鑑
図4 関東平野の用排水路網(行田市付近)

図の凡例
赤の線:用水路
紺の線:排水路
点:取水施設


《編集後記》

 水が農業に不可欠であり、その農業によって人類の基礎的食料が供給されてきた訳です。そこから、文化・文明はまさに水に支えられていることが分かります。『水がつくったアジア』(真勢徹著)という書籍がありますが、これは、第3回世界水フォーラムに参加されるモンスーンアジア地域の多くの方々の共通の認識ともいえそうです。
 今号も前号に引き続き「水」に視点を当てました。人口大国であり、世界有数の穀物生産国である中国の水事情はかなり逼迫していることが、複数の執筆者の指摘するところです。水量のみならず水質もクローズアップされてきました。
 人口と食料生産という点ではインドも厳しい状況にあります。そのインドの「母なるガンジス川」もさまざまな要因により、汚染が深刻化しています。そうした汚染データがいくら公表されても、水質の改善への取り組みがいっこうに進まない―そこで水文循環学者にして土木工学教授で、かつヒンズー教の要職にあるV.B.ミシュラ博士が「クリーン・ガンジス・キャンペーン」を展開したそうです。科学と宗教や倫理が手をつなごうという取り組みです。
 資源戦争ということばがありますが、水をめぐっては争うよりも協調をしていきたいものです。水利用効率を高める農業・灌漑技術の開発と普及という点では、日本の果たすべき役割も大きいといえます。


編集委員

委員長

茨木教晶

委員

井田充則 岩本 彰 新保義剛 吉武幸子

《写真提供》

場所 写真提供
ネパール 国際協力事業団 JICA
パキスタン 農林水産省
ガーナ ハンガー・フリー・ワールド

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