海外情報誌_ARDEC

エチオピア 写真提供:JICA/今村健志朗
(エチオピア 写真提供:JICA/今村健志朗)

海外情報誌 “ARDEC”について

 本誌は農業農村開発に関する世界の新しい情報を読者に提供し、海外協力への理解を深めていただくために、1994(平成6)年度から1年に3回、2005(平成17)年度から2回発行しているものです。
 ARDEC(アルデック)とは、本誌の創刊当時の発行所である一般財団法人日本水土総合研究所(The Japanese Institute of Irrigation and Drainage:JIID)海外農業農村開発技術センター(Overseas Agricultural and Rural Development Center)の略称です。農林水産省、国際協力機構、国際農林水産業研究センター、農業農村工学会のご協力により編集を進めております。



スリランカ 撮影:中原二郎/JICA
スリランカ
写真提供:JICA/中原二郎


農林水産省 中国四国農政局 農村振興部 部長 柵木 環

 近年の猛暑と豪雨の頻発化は誰しも感じているところである<中略>日本付近の個々の台風の強さは地球温暖化の進行に伴い強くなる可能性があると分析されている。このような日本における異常気象は世界でも同様であり、それにより気象災害の発生も多発している。

  こうしたなか、<中略>昨年から農業用ダムにおいても利水容量を活用して洪水調節可能容量を確保する新たな運用が始まった。<中略>一級水系のすべてのダムが治水協定を締結し、これによって、一級水系の洪水調節に使用可能な容量の割合が有効貯水容量の約3割(46億m3)だったものが約6割(91億m3)に倍増する見込みとなった。

  令和2年6月から新たな運用が開始された結果、基準を超える降雨量が予測された122ダムで事前放流が実施された。なお、このうち農林水産省所管ダム(他目的との共同ダムを含む)は24ダムであった。<中略>

 気候変動による水災害リスクに対応して、治水対策は方向転換を図ったが、併せて気候変動を軽減するための対策を講じることも急務である。<中略>とくに農業農村は、その対策に貢献できる要素が多くある。<中略>今後、それらの対策を強く打ち出していくことが重要であると考える。



ブルキナファソ 写真提供:JICA/飯塚明夫
ブルキナファソ
写真提供:JICA/飯塚明夫)

持続可能な水資源利用

  国内技術検討委員会委員長 松浦良和
−青ナイルにおける
グランド・エチオピアン・ルネッサンスダムの建設−
筑波大学 名誉教授 佐藤政良
鳥取大学農学部 生命環境農学科 教授 清水克之
京都大学大学院農学研究科 准教授 濱 武英
長崎大学水産・環境科学総合研究科     
環境科学領域 准教授 濱崎宏則
上智大学 グローバル教育センター 准教授 杉浦未希子
独立行政法人 国際協力機構(JICA)       
ケニア灌漑普及アドバイザー 山田潤一郎



海外および国内の農業・農村に関連する、新しい視点や情報をお届けします。
ウガンダ 写真提供:JICA/佐藤浩治
ウガンダ
写真提供:JICA/佐藤浩治

INFORMATION
元駐アフガニスタン特命全権大使 高橋博史
BOOK INFORMATION
藤原辰史 著
TREND
─JIIDから─