* 筆者の海外農業農村開発との関わり:海外分野では、1970年代に国連食糧農業機関(FAO)において、世界の土地・水情報の収集・分析に関わり、80年代の農水省国際協力課と90年代のJICAでは途上国の農業農村開発の調査計画案件や技術協力案件を直接に担当した。国際かんがい排水委員会(ICID)に関しては、90年代に日本国内委員会の事務局長を務めた後、2000年代に副会長に選出され、現在に至るまで積極的に活動に関わっている。2001年に我が国で開催された第3回世界水フォーラムにおいて、「水と食と農」大臣会議の企画・運営に携わるとともに、フォーラムを契機に国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)の設立を提唱した。(独)水資源機構では、国連教育科学文化機関(UNESCO)による総合水資源管理(IWRM)ガイドラインの策定を主導するなど、その後も世界の水議論に加わっている。