2. FAOなど(2017):“The State of Food Security and Nutrition in the World(世界の食料安全保障と栄養の現状)”、IFPRI(2016):“The Global Nutrition Report(世界栄養報告)”
3. 社会で容認される手段を用いて人々が食料を含む財を手に入れ、または、自由に用いることのできる能力(エンタイトルメント)。
4. FAO(2006):“Policy Brief – Food Security(政策報告―食料安全保障)”
5. センの「機能」、「潜在能力」の考え方は、国連の人間開発指数(GNI、平均余命、教育水準、ジェンダー格差など)に多大な影響を与えた。
6. センは、「福祉的自由」の剥奪を「貧困」と定義し、「行為主体的自由」(価値形成や選択に関して外部的制約を受けないこと)とともに開発・発展を考えるうえでの基本概念とした。
7. セン(1985)『福祉の経済学-財と潜在能力(鈴村興太郎訳)』によれば以下のようになる。
Xiを 個人iが所有する財のベクトル(例えば、食品)とし、c(・)を財ベクトルから特性ベクトル(たとえば、栄養素、商品、加工原料)に変換する関数、fi(・)を個人iが、その所有する財の特性ベクトルから機能ベクトルを生み出すために実際に行いうる財の利用パターン(たとえば、自分の栄養を満たし健康に過ごす、食料を交換して貨幣を得る、食料を加工する)を反映する「利用関数」(=変換能力)とすれば、人々が達成しようとする機能はfi(c(xi))と定義される。そして、潜在能力は、それらの集合と定義される。
8.ここにおける「人々」の概念には、最終的に財・サービスを提供される消費者や従業員のみならず、フードシステムで利用される土地などの生産資材、自然環境、社会システムなどを介して関係する全ての人を含む。
9. FAO(2016):“Compendium of indicators for nutrition-sensitive agriculture(栄養に配慮した農業投資のための指標概要)”
10. カイゼン、CARD(Coalition for African Rice Development:アフリカ稲作振興のための共同体)、SHEP(Smallholder Horticulture Empowerment & Promotio:市場志向型農業振興)、母子手帳などのプロジェクト。
11. 昨今、開発投資案件においても「責任投資原則」、「ESG投資」などの観点での評価が重視されてきており、そうした観点でのチェックにも役立つであろう。