─JIIDから─

国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)
第9回運営会議およびシンポジウムの
開催報告

 今年のINWEPF運営会議が、11月6〜9日にミャンマーにおいて、INWEPF(International Network for Water and Ecosystem in Paddy Fields)加盟17か国中から15か国および国際水管理研究所(IWMI:International Water Management Institute)関係者など、多数の参加者を得て、テーマを「水田農業の水管理と気候変動の影響」として開催されました。

(1)1日目・シンポジウム

 冒頭、ミャンマーのミン・ライン農業灌漑大臣より歓迎挨拶が行われ、続いてチョー・ミン・ライン灌漑局長より開会の挨拶が行われました。

1)キーノート・スピーチ
 ミャンマーの灌漑局ティン・ゾウ副局長よりミャンマーにおける農業および灌漑について、近畿大学農学部松野裕教授よりミャンマーにおける灌漑と管理に関する事例についての基調講演が行われました。

2)個別発表
 9つの国および機関(バングラデシュ、中国、エジプト、インド、ミャンマー、マレーシア、スリランカ、フィリピン、IWMI)から12名の参加者が、「灌漑水管理」、「気候変動による影響」などに関する発表を行いました。

(2)2日目・運営会議

1)運営会議第1部において、最初にマレーシアから、昨年1年間のINWEPFの活動報告が行われました。

 続いて、日本から、年2回発行されているINWEPFニュースレターの作成状況の報告、タイから、本年8月に行われた第3回タスクフォース・ミーティングの結果報告、日本から、新しいフェーズ(2015年の次の世界水フォーラムまでの期間)の活動戦略と各ワーキンググループ(WG)の活動方針についての提案を行いました。

2)各WG会合において、新しいフェーズの活動内容と、それに伴う任務(TOR)の見直しについて議論を行いました。

3) 運営会議第2部において、各WGの代表より、各会合で行った議論の結果報告を行い、新しいフェーズの活動戦略に対する意見、各WGの新たなフェーズにおける活動方針と今後1年間の活動計画、各WGのTORの見直しについて、議論および質疑応答を行い、今後さらに詳細の検討を加え、最終的に決定することとなりました。また、2013年のINWEPF運営会議開催地をタイとすることについて承認されました。

写真1 会議参加者
写真1 会議参加者写真

(3)3〜4日目・現地視察

 陸路にてヤンゴンからネピドーまで移動し、3か所のモデルファームを視察しました。灌漑システム、生産体制、農業機械、出荷施設などを揃えたモデル地区の現状と今後の展開方向について説明を受け、質疑応答を行いました。その後、灌漑用に造られたヌガ・レイ・ダムを視察しました。

写真2 現地視察状況
現地視察状況

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